活動ブログ
2010年07月17日
多治見市で学んだ「総合評価落札制度」
多治見市では「総合評価落札方式」について勉強しました。
これは、単に金額だけではなく、事業者の施行能力、配置技術者の能力、地域要件などを数値化し、「総合的に評価」した上で契約相手を決定するもので、公共工事において粗悪な工事が社会問題化したこと等から、平成17年に「公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)」が制定されたことが大きなきっかけとなり、国や地方自治体に広がりを見せているとの事です。
よって、価格以外の多様な要素をも考慮し、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約がなされるとしています。
迅速なクレーム対応の為の企業の地域要件や、大きな工事では市内業者への発注計画、ボランティア活動等の市への貢献度、障害者の雇用の状況や企業の子育てへの支援等も評価し、審査会によって点数を付け入札価格へ一定の割合で反映させるさせるものです。
多治見市で過去三年間で12件試行し、そのノウハウをもとについ先日行われた「新多治見市民病院詳細設計付き建設工事」に総合評価落札方式を採用したそうです。
今回の要件
・指定管理者制度を採用し企業債により調達した資金の元利償還金の半額を指定管理者が負担する。
(要するに工事代金の半分を運営者が持つ)
・時間を要することと、設計が作品性を求める結果割高になる要素がある、施工会社の持つノウハウが設計に生かされないなどの問題点を考慮し、基本設計は分離したものの、詳細設計と施工を一括発注(デザインビルド)する。
総合評価落札方式を採用した事だけでなく上記二点の大きな要件もあったからか、予定価格51億3百万円が35億7千2百10万円(予定価格の7割)で落札されたそうです。
予想外の低価格で落札されたことにより、デザインビルドや総合評価落札方式への期待が高まることが予想されるが、今回の結果を冷静に分析し、今後の入札のあり方を検討するとの事でした。
多くの質問や意見交換が行われましたが、「低価格で落札されることはいいことですが業者にとっては・・・」と言った切実な意見もありました。
多治見市では、「公共工事コスト縮減行動計画」も勉強してきましたが、それは後日掲載します。
※多治見市総務部財政課様で作成された資料から文言等を抜粋させていただきました。
ありがとうございます。
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