活動ブログ

2011年10月27日

地方自治経営学会

27日に岩手県遠野市に於いて「地方自治経営学会第51回研究大会」があり、私たちの会派、市民ネットは気仙沼に宿をとり、1泊2日の日程で大会へ参加し、そのあと陸前高田市・気仙沼市を視察してきました。
 

 

 
全国から330名の参加者だそうです。
地方自治経営学会の会長は前総務大臣で鳥取県知事だった片山善博さんです。
 
片山会長と開催地の遠野の本田敏秋市長の挨拶のあと講演が始まりました。
 
最初は片山善博会長の「復興と自治」

 
・各自治体で体制づくりがなされているか
・防災訓練が役立っているか(形骸化されていないか)
・非常時は役所の縦割りが良かった
・政府の動きが遅いのは増税が決まらないと補正予算が組めないと言う財務官僚の言いなりになっているから(財務官僚の論理に乗ってしまった)未だに補正予算が組めていない。
例えば救急病院は、急患が搬送されてきたとき、治療費の返済計画が示されてから治療を始めますか?
 
 
次は北海道大学教授山口二郎先生の「新しい政局とその地方分権」

 
・災害のある我が国には小さな政府は合わない→暇な人が必要
・政治主導と言っているが財務省にやられている
・役所は何か新しい事をすると別のところにしわ寄せが来る為消極的になる。
よって手持ちの資源の範囲内で問題を認識する
・混乱が起こると困るから前例のない事をしない。
官僚はそれで仕方がないが、政治家はそれを阻止するのが役目。
 
 
遠野市長本田敏秋
「遠野は三陸地域地震災害後方支援拠点」

 
・三陸沖地震は昔から予想されていた。
・遠野市は盛岡市、花巻市、北上市、奥州市と言った国道4号線沿いの市と、宮古市、山田町、釜石市、大船渡市、陸前高田市等の三陸沿岸地域との間に位置しており、物資や人員の後方支援拠点として最適な位置にある。
・県庁職員30数年の経験を生かし整備に努めてきた。
・今回の震災に遠野市は大きな役割を果たしたと思う。
 
  
岩手県葛巻町長 鈴木重男
「再生エネルギー開発先進自治体、葛巻町」 
 

 

ミルクとワインとクリーンエネルギーの町
・人口(7,500人)よりも牛(11,000頭)が多い。東北一の酪農の町
 
・牛乳がとれるとヨーグルトを作りたくなる。ヨーグルトを作るとチーズを作りたくなる。
・山ブドウがあるとワインを作りたくなる。ワインを作るとブランデーに手を出したくなる。
そんな思いで第三セクターが発展してきた。
 
・他市町村の第三セクターは赤字赤字と言うが、多くの第三セクターは役所の退職者を二年程度トップにし、権限も与えずに運営している。赤字は当然!
葛巻町は4~50代をトップにし、多くの権限を与えている。
よって、新しい発想も生まれるし、やりがいを見いだせる。
葛巻町の三セクは全て黒字経営。

・ワインは甘いものから渋いもの。全部で26種類ある。
「葛巻町のワインはまずい」と言う人がいれば、それは飲み足りないのである。
26種類全部買って飲んでみてください。絶対口に合うのがあります!

・原発はいらない。
風力発電、太陽光発電、家畜のふん尿バイオマス、木質バイオマス。全部あります。
自給率100%

何とも力の入った講演です。是非視察に伺いたい。

以上、一人1時間強の持ち時間の4名の講演を聞いてきました。
大変有意義な大会でした。

その後大会会場を後にして、被災地の視察へと向かいました。

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